しきたりは苦手だ。
心を伝える方法については、人それぞれにいろんな表現のやり方があって良いと、私は思っている。
現代を生きていると、なんだかおかしいなぁと感じる「決まり事」のようなものがたくさんあって、時々しんどい。
かといって、「マナーはおかしい」とか「マナーはいらない」とか、そういうことが言いたいわけでもない。
大切なのは、その行動の奥にちゃんと心が存在しているのかどうかだと、私は思うのだ。
今回は、とある現代人が、ビジネスマナーを「おかしい」「いらない」と感じる理由を考えながら、マナーの本質について思うことをまとめる回をやってみます。
なんだかおかしいと思うことに対して、ラク~な気持ちになれる落としどころが見つかりますように。
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マナーの本質とは人を思いやる心である
マナーの本質は、心だと私は思うのです。
それは「従うべき規範」や「決まりごと」などではなく、相手を思いやる心だ、と。
まず最初にその心があって、その気持ちを行動で表したもの。
それが、本来のマナーの姿ではないかと、私は考えています。
ビジネスマナーを「おかしい」「いらない」と感じてしまう時
相手への気遣いの現れであるはずのマナーが、形骸化して形だけの決まり事のようになってしまっている時。
思いやりの気持ちや心の部分が度外視されて、「そういうものだから従ってね」みたいな空気が漂っている時。
「マナー違反になるから」という理由だけで、個別の場面での対応が阻まれる場合や、あきらかな無駄が発生してしまう時。
そんな時、このマナーなんだかおかしいなぁとか、いらないんじゃないかなぁ、なんて思ってしまうことがある。
現代のマナーに対する疑問
モヤモヤ①
マナーは相手への気遣いを表す手段のはずなのに、「マナーを守ること自体が大切」のように目的化しているのは、どうなんだろう…
モヤモヤ②
人はみんな違うのに、全員が全員に同じ方法で心を伝えようとするのは、いかがなものだろう…
◆モヤモヤ①について
どんなマナーだって、いちばん最初は人を思いやる心から始まったものなんだと思う。
マナーを守ることが、相手に心を伝える1つの方法であることについては、確かにその通りだと感じる。
疑問に思うとすれば、大切なのは相手を思う心であるはずのところが、「マナーを守ることが大切」であるかのように思われている節があるところだ。
マナーを教えたり学んだりする際は、それがどんな心から生まれたもので、今どんな気持ちを表すために使われているのかを考えることが大切なのではないだろうか。
◆モヤモヤ②について
これは、もっとそもそものお話だ。
こうやって、なんでも本質的に考えていると、生きるのはなかなか大変だろう。
でも、ちょっとだけ考えてみると
そもそもいろんな人がいる社会で、「誰にでも通用する絶対的なマナー」なんて存在しないのでは?という疑問が浮かぶ。
これは、逆にいろんな人がいるからこそ、共通のわかりやすい旗を振りかざすことが大切なのかもしれない。
しかし、なかにはもっと別の方法で気持ちを伝えたかったり、伝えられたかったりする人もいるのでは?
なんて思わなくもない。
もともとマナーは人の心から始まっているのだから、相手の人や状況・時代の変化に応じて、マナーだって変わって良いのでは?
もう少し柔軟であってもいいのでは?
なんてひそかに思っています。
日本社会の本質的な特性から見るマナー
もっと根源的なことも考えてみよう。
そもそも日本の社会には昔から、個より公を重視する傾向がある印象だ。
それが良いとか悪いとかではない。
私は武士の精神が好きだし、日本の文化や心も好んで学んでいた。
ただ、その公を重んじる精神が現代にもあって、多くの人がそうしているから自分もする、みたいな傾向を往々にして感じるのだ。
それが、「周りがしているから自分もそうする」「そうしなければいけないような気がする」という理由で行動するのではなく
どうしてそうするのか、もっと本質的な心を理解できていれば、気分も変わってくるのではないか、と思う。
マナーだって、「みんながそうするから」とか、「義務感に駆られて仕方なく守る」とかではなく、心を感じるもので、柔軟な存在だったら、もっと素敵なのではないかと私は思っている。
ビジネスマナーの心を体得できる本
そんな、ビジネスマナーの心を学び知ることができる書籍がある。
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これは、ビジネス実務マナー検定という資格試験の参考書なのだが、私は哲学書とか教養書のようなものだと思っている。
いろんな人の言葉や文献を引用しながら、ビジネスマナーの本質が語られている。
学生最後の年に初めてこれを読んだ時、こういう本が書けるような教養人に私もなりたい!と思ったのを覚えている。
が、Amazonのレビューでは酷評されている…
検定の対策本としてはわかりませんが、ビジネスマナーのマインドを学ぶ教養書として個人的にはおすすめです。
既存の枠を疑う教養力も必要だと教えてくれる本
時には、「既にあるもの」がおかしいことだってある。
それを疑う力も必要だということを、教えてくれている本がこちら。
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既にあるものに疑問を感じる力、新しい何かをつくる力、そういったものも必要なのではないかと思う。
私はこの本をわりと気に入っていて、やる気が出ない時に読み直してよく触発されたりしている。
教養の大切さと、おもしろさをいつだって思い出すことができる1冊だ。
もしも納得のゆくマナーがないと感じるのであれば、自分でつくり出すことだってできるのかもしれない。
そんな可能性を知ることができる。
マナーに疑問を感じたら背景を知る
ビジネスマナーを「なんだかおかしい」「いらないのでは?」と感じたら、私は理由や背景を知ろうとすることを大切にしている。
- そのマナーを自分が「おかしい」「いらない」と感じる理由
- そのマナーが生まれた背景やエピソード
- そのマナーが現代社会で守られるべき理由
- そのマナーによって表したい心は何か
形骸化しているようなマナーの背景にも、素敵なエピソードが隠れているかもしれない。
隠れていないかもしれない。
きちんと知ったうえで、それでもおかしいと感じるなら、理由を添えて声をあげたって良いと思う。
知ることで、ちゃんと納得できれば、気持ちよくマナーを守ることができると思う。
いずれにしても、まずは知ることが大切。
そこに、現代を心穏やかに生きるための、ヒントがある気がします。
おわりに
以上、とある現代人がマナーについて真剣に考える回でした。
意味がよくわからないものをただ守るのってしんどいと思うので、何かしら納得できる理由みたいなのを見つけられたらいいですよね。
少しでも、考えるヒントが見つかれば嬉しく思います。
この記事を読んだ人におすすめ
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ブログ『こころのいどころ』では、現代人が心穏やかに過ごすためのあれこれを綴っています。
ぜひ、いろいろと覗いて行ってみてください。
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